のんびり母さんです。
元テレビ東京のアナウンサー・赤平大さんが起ち上げたインクルボックス。
インクルボックスは発達障害の特性のあるお子さんに関わる保育者・教員・保護者向けに作られた動画の視聴サービスをしています。
ちなみに赤平さんの息子さんは、発達障害の特性を持ち、2023年麻布中に合格した、という話は周知のとおりです。
月額770円で約400本以上ある動画を見放題、初月は無料です。
我が家には自閉スペクトラム症の診断を受けたことのある息子とADHDグレーゾーン(のんびり母さんの目から見てですが…)の娘がいる、ということで以前からこの動画視聴サービスには興味があり、試しに見てみました。
麹町中の「主体的な学び」を促す取り組み
発達障害を間近に感じる保護者として、興味深々で見ていましたが、関心が深かったのが横浜創英中の工藤校長のインタビューでした。
工藤校長が前任した千代田区にある麹町中のユニークなシステムについてです。
数学の授業では先生は講義しない。
ただじっと前にいるだけ。
麹町中の子ども達は、中学受験で傷ついた子ども、小学生のときに不登校を経験した子どもなどが集まっています。
中1のはじめは教室の中はめちゃめちゃだそうです。
しかし次第に教室の中にいる生徒たちは、そのような自分たちが学ぶことの大切さに気付き、生徒同士で教えあったり、わからないことがあれば教員に聞いてきたり、という状態になるのだそうです。
そのほか、制服を着るのも自由、学級担任制はなし、宿題や定期試験の廃止、で話題になった麹町中は最近では、元のシステムに戻すことを検討している、となっていましたが、自由な環境下でのびのびと育った生徒たちも多くいることだったでしょう。
我が子は「主体的な学び」ができている?
私は我が子に対して、自己肯定感を持ってほしい、という思いで、様々な支援を行ってきました。
息子に対する支援、例えばトークンを使ってお手伝い・学習をやる気にさせることや、同い年の子どもと交わりを持とうとしないので、適度に遊ぶよう仲介をする、など、ある程度うまくいったと感じていました。
小2ぐらいのときにはもうトークンなんか必要ない、と思えるくらい、勤勉に勉強し、手伝いもよくしてくれていましたし、小学校入学当時はいじめらしいものがあっても、2年生以降では交友関係で問題もまったくありませんでした。
ところが、ADHDの特性が入ってるんじゃないかなあ、と思える娘にも、同様にトークンを使ってお手伝い・学習を促したり、適度に同年代の子どもと遊ぶよう促したりしてきましたが、小3でも
「シールをくれるなら手伝ってあげてもいいよ」
という言葉が出てきたり、
「あたしはどうせ勉強しても、(遅くなるから)自由時間なんかないんでしょ!!」
と捨て身になったような言葉が出てくることがあります。
私の頭の中では
「子どもは結局大きくなったら自分自身で自分の道を選択して自立していくものだ」
「母親は子どもが自分の人生のすべてであってはならない、子どもの人生は子ども自身のものだ」
とわかっていながらも、何か彼女の主体性を奪う行動があるから、先のような言動が出てくるのだろうと思いました。
どうしても小学生ぐらいの子どもだと、親のレールにのせようと必死になりがちです。
一度習慣づけてしまえば、勝手にガンガン勉強するようになった息子に対して、ちょっとした外部の刺激で意識がそちらに向かってしまうような娘には、ずいぶん「時計を見て」とか「こっちの問題集を先にやってから遊びな!」とか言っていました。
何も口出しをせずにいよう、というのは無理であっても、本人も満足するような学びが得られるよう、口出しを少し抑える工夫をするのが親の務めだと思いました。
他にもたくさんの動画がありますが、印象に残っているのが、赤平さんが慶應大学の小児科の先生にインタビューしたものです。
なんとかして発達障害の子どもを変えなきゃ!と思わなくていい、という話でした。
それぞれの子どもを周囲が理解することが大事だと思わせられました。
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