子どもの延々とつづく一人電車遊びに母は心配になった
我が家のキミタロウは幼少期に自閉スペクトラム症の診断を受けたことがあります。
当時自宅で、困っている、というか、キミタロウが変に見えるからできればやめてほしい、と思っていたことの一つに、
自宅の引き戸で電車ごっこをすることがありました。
「つぎは※△○☓◎♡●えきです。ひらくドアにごちゅういください。」ガラっ。「ティンティン。はっしゃします、しまるドアにごちゅういください。ティンティン」ばたん。
この一連の動きを延々と2時間くらいは続けて、飽きずにやっていことがありました。
子供ができる前、男の子の電車遊びといえば、電車のおもちゃで遊ぶことしか頭に浮かんでこなかった私は、
はじめキミタロウの引き戸電車ごっこをみていて、「こんな遊び方もあるものなんだな」と
妙に感心していたのですが、
専門医から自閉スペクトラム症の診断を受けてからというもの、
「なんか気になるなあ」「できればほかの遊びをしてほしいけどなあ」と親が思うこともあるようになりました。
保育園でも一人で引き戸でよく遊んでいるのが目に付く、と担任の先生から言われたことがあります。
自宅で1人電車ごっこが始まると、ほかの遊びに誘っても、全然乗ってくれませんでした。
自閉スペクトラム症の人に電車オタクは多いようです。
自閉スペクトラム症は、規則正しいことに安心感をおぼえるようで、
キミタロウの場合も、のりものでも車や飛行機にはまったく興味を示さず、電車だけに興味を示しました。
一向に止まない一人遊びにのんびり母さんがしたこと
キミタロウの電車への熱は変えられない。
だったら、いっそ、もっと社会に受け入れられる電車オタクにもっとしてしまおう。
ということで、のんびり母さんは寝室の壁にこんなのを貼りました。
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全国の路線図です。
写真では全部撮りきれなかったのですが、北海道から九州までの路線図が1セットとあり、
あとは大都市圏の細部が載っている路線図が4枚あります。
当時はまだ未就学児だったから、全部ひらがなで書いてあるのを購入しました。
そうしたら、思ったとおり、路線図をじっとよく見つめるようになり、
一人電車ごっこで「つぎは〜※△○☓◎♡●えきです。」と空想上の駅名から、
実在する駅名がたくさん出てくるようになりました。
そのうち、引き戸で遊ばなくなりましたが、路線図を見つめる時間は相変わらず長く、
iPadで日本地図と照らし合わせながら、駅が都道府県のどこにあるのかをよく調べるようになりました(持っていた路線図には県境が書いていなかったのです)。
今では全国の路線名と駅名を8−9割は言えるんじゃないかと思います。
乗り鉄の人がそばにいると便利♪とおもえるときは、電車で出かけるときにネットで検索しなくても、
すぐに「〇〇駅から□□駅に行くには、△△駅乗り換えで行くのが一番早くて、☆☆駅乗り換えだと一番安い!」と言ってきてくれることです。
受験にも役立った路線図
それから、乗り鉄は社会のテストにつよくなれます。
キミタロウは来春中学受験を予定していますが、
先日学校別サピックスオープン【筑駒】の社会のテストが100点中80点でした。
約500名の中学受験予定者のうち4位、というのはすごいものだと親ながらに感心したものです。
本人に聞けば、大問1つで鉄道の問題が出た、ということでした。
そういえば、今年は鉄道開業開始から150周年、という年でした。
本番でも鉄道の問題が出てくれればいいね。(そこは神頼みですが(苦笑))
ほか、キミタロウは音鉄として、車内や駅ホームでのアナウンスのまねをして、
学校で同じクラスの子を笑わせているようです。
鉄道への熱は、キミタロウはたぶん一生続くのではないかと思います。
子供が小さい時なら、親はこどもが社会に適応できるかたちで楽しめるようになれるよう支援してあげると、本人も周囲も楽しいものとなります♪
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